
●全国各地で人工芝が溶けるという被害報告が増加しています。これは、物体に反射した太陽光が局所的に温度を上げ、芝糸を溶かしてしまう現象です。従来、ほとんどの人工芝にはポリエチレンが採用されていましたが、耐熱性に限界があり、この問題に対処することができませんでした。そこで私たちは、人工芝の使用を諦めざるを得なかった方々のために「耐熱人工芝の新基準」を作るべく、新しい人工芝の開発に着手しました。
●溶ける前の芝
●反射熱により溶けた芝
●私たちは、この問題を解決するために「ナイロン」という素材に着目しました。ナイロン製の人工芝は世界的にも珍しく、私たちは生産拠点の調査から始め、韓国の工場と提携を結び、「THE NYLON」の開発に成功しました。ナイロンを使用した「THE NYLON」は180℃の高温まで耐えることができ、熱対策ポリエチレン又はポリプロピレンの耐熱温度120℃~140℃と比べても約1.5倍の耐熱性を誇ります。
●ポリエチレン
●ナイロン
●人工芝の芝糸に使用されているポリエチレンの耐熱温度は約80℃~90℃です。通常の屋外環境ではこの温度に達することはありませんが、窓ガラスや金属などに太陽光が反射して人工芝に一点集中して当たることで局所的に高温となり、芝糸が溶ける原因となります。施工前にこの問題が発生する箇所を予測することは難しく、芝溶けが発生してから設置場所が高温になりやすい環境であったと分かるのが現状です。
●「従来の人工芝(PE製)」「従来の耐熱人工芝(PE製)」「THE NYLON」にてパイルの耐熱温度の比較試験を行いました。各製品のパイルの耐熱温度を比較した結果、 THE NYLONが最も優れた耐熱性を示し、従来品よりさらに安心してご使用いただける製品であることが確認されました。※グラフの数字はあくまでも試験値であり、
実証値ではありません
試験機関:一般財団法人カケンテストセンター
直毛糸素材 | ナイロン |
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縮毛糸素材 | ナイロン |
芝糸の長さ | 25mm |
芝糸の厚み | 220μ(ミクロン)※ |
基布素材 | PP平織+メッシュ |
裏面加工素材 (バッキング材) |
ラテックス |
※芝糸の厚みに記載した数値は最大値であり、保証値ではありません。